今日2月22日は、聖徳太子御祥月命日です。
今年は、ちょうど聖徳太子の1400回忌に当たります。
東本願寺では、春の法要の際に勤まります。
聖徳太子は日本に仏教を根付かせた方として知られ、
親鸞聖人も「和国の教主」と崇められています。
十七条憲法第一条には、「和を以て尊しとなす」
同じく第二条には、「あつく三宝を敬え」とあり、よく知られています。
その十七条憲法の第十条にこんな言葉があります。
「忿を絶ち瞋を棄て人の違ふを怒らざれ……」
(こころいかりをたちおもていかりをすてひとのたがふをおこらざれ……。)
【現代語訳】
心に憤りを抱いたり、それを顔に表したりすることをやめ、人が自分と違ったことをしても、それを怒らないようにせよ。人の心はさまざまでお互いに相譲れないものをもっている。相手がよいと思うことを自分はよくないと思ったり、自分がよいことだと思っても相手がそれをよくないと思うことがあるものだ。自分が聖人で相手が愚人だと決まっているわけではない。ともに凡夫なのだ。是非の理をだれが定めることができよう。お互いに賢人でもあり、愚人でもあるのは、端のない鐶(リング)のようなものだ。それゆえ、相手が怒ったら、むしろ自分が過失を犯しているのではないかと反省せよ。自分ひとりが、そのほうが正しいと思っても、衆人の意見を尊重し、その行うところに従うがよい。
つまり、それぞれの思いを大切にしなさい、ということです。